腰痛症｜代表的な整形外科の病気

【原　因】

腰痛症はさまざまな原因によって発症します。

 

通常は脊椎（脊柱）やその周辺の筋肉、靱帯、神経根、または椎骨の間の椎間板の病気と、疲労や肥満、運動不足などの要因によって起こります。
腰の特定の部位に痛みがおこる腰椎骨折などの外傷による腰痛、加齢により生ずる変形性脊椎症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変性すべり症、主に成長にともなっておこる側弯症や腰椎分離症、カリエスや化膿性脊椎炎などの感染や炎症によるもの、癌の転移などの腫瘍によるものなどがあります。
また、腰以外の病気で尿管結石や、子宮筋腫や子宮内膜症、胆嚢炎や十二指腸潰瘍などが原因となるものもあります。

 

【原因となる代表的な腰の病気】

・腰椎椎間板ヘルニア

椎間板は線維輪と髄核でできており、背骨をつなぎ、クッションの役目をしています。その一部が加齢などにより外側の線維輪が変性・断裂して髄核が飛び出し、脊髄神経根を圧迫することで痛みが起こります。

腰やお尻から下肢にしびれや痛みが広がり、力が入りにくくなったりします。長い距離を歩いたり、重いものを持つと痛みが強くなることがあります。

悪い姿勢での動作や作業を続けることや喫煙などでヘルニアがおこりやすくなるともいわれています。

 

・腰部脊柱管狭窄症

椎間板ヘルニアに比べ、多くは中高年の方に発症します。

腰背部痛・下肢痛・「しびれ」が主な症状で、腰椎椎間板ヘルニアほど痛みは強くありません。

長い距離を続けて歩く事、直立姿勢を続ける事と悪化し、腰を前に曲げて休むと下肢症状が軽減・消失する「間欠性跛行」が特徴的な症状です。